僕は、ホスト時代に、原価100円の水を
1本20万円でお客さんにおろしてもらったことがあります。
しかも、お客さんはそれをめちゃくちゃ喜んでいました。
ちなみに、ボルビックです。どこにでも売ってるやつ。

これが20万円で売れました。
その当時は、感覚がバグっていたのか
あまり驚かなかったのですが
今考えると、だいぶぶっ飛んでるな
って思います。
その他にも、
コカコーラでコーラタワーを30万円でしてもらったり
お店のイベントで余ったボトルを全部おろしてもらったり
バースデーイベントで250万円のシャンパンタワーをしてもらったり
かなり良くしてもらいました。
今回は、なぜこのお客さんが僕に
ここまでしてくれるようなったのか?
ということを話していこうと思います。
—水を20万円で売った話—
このお客さん(=Kちゃん)は僕のエースでした。
エースというのは、業界用語で
“一番お金を使うお客さん”
という意味です。
僕はお客さんが10人前後いました。
月によって20人になったり
10人より少なくなったり
お客さんは増えたり減ったりするので
明確に何人って言えないのですが
その中で一番頻繁にお店に来て
一番お金を使ってくれるお客さんが
エースと呼ばれます。
Kちゃんとは、
僕がホストを初めて半年くらいで出会って
そこから僕がホストを辞めるまで
ずっとエースでいてくれました。
毎月150万円前後を使ってくれて
総額で僕に2000万円前後使ってくれました。
Kちゃんとの出会いは
僕がホストを初めて半年くらい経った時でした。
当時の僕には、お客さんが数人いましたが
売上は月30-40万ほどで、
ナンバーと言われる売上上位キャスト
には程遠い位置にいました。
その頃、
ナンバーに入りたい
とは思っていましたが
不思議と焦りは少なかったように感じます。
振り返ってみて、なぜあの頃
あまり焦りがなかったのか?というと
僕はやるべきことはやっている
という自負があったからだと思います。
ホストに入店して、最初の1ヶ月は
何していいのか分からずに
右往左往する日々が続いていましたが
当時のナンバーワン(=Sさん)と仲良くなって
頻繁にコミュニケーションを取る中で
売れるためにはどうすればいいのか?
ということが明確になっていったので
Kちゃんと出会った頃も
ただ、淡々と自分がやるべきことをしていた
という印象が強いです。
Sさんに言われたのが
・女の子と出会う数を増やせ
・外見に気を遣え
・唯一無二になれ(キャラクターを確立しろ)
・自分のテーブルが店で一番盛り上がるように意識しろ
・お客さんとの会話をメモして、興味関心をリサーチしろ
・自分の鉄板トークを蓄積しろ
・ナンバーワンになりたいって言え
・自分からお酒を煽るな
と言われたので、僕はひたすらこれを実行していました。
これはSさんも日頃意識してることだって言っていました。
言われたこと以外でも、Sさんを見ていて気づいたことも取り入れました。
僕は、どんな世界であっても
結果を残したければ、まずは
徹底的にうまくいっている人の真似をすること
が一番早く結果が出ると思っています。
極論だけど、
結果を出している人と全く同じことをすれば
何時に起きて、起きた後何をするのか
出勤する前に何をしているのか
出勤して何をしてるのか
お客さんとどんなコミュニケーションを取っているのか
営業後は何をしているのか
全ての行動を、結果が出ている人通りのことをすれば
全く同じ結果が出るはずです。
とは言え、どれだけ真似たところで
“自分”というフィルターがかかってしまうので
完全にコピーすることはできません。
けど、出来るだけ僕はナンバーワンの行動を真似ていました。
極力、自分を出さない。
これって、自己啓発本とかに書かれている
“ありのままで生きましょう”
という思想とは真逆ですが
僕は、結果を出すためには出来るだけ“自分”というのは
排除するべきだと思っています。
あ、けど、
結果が出ている“自分”ならいいと思います。
だけど、結果が出ていない“自分”なのに
ありのままの自分で居続けたら
結果が出るかどうかは運次第です。
運よく、いいお客さんと出会って
たまたまその人がお金を持っていて
自分にお金を使ってくれることはあるかもしれないけど
そんなたまたまに賭けるほど
僕には余裕がありませんでした。
最速最短で売れたかった。
その為には何をすればいいのか?
結果が出てる人の真似をすれば
結果が出るはずだ!!!
そんな感じです。
先ほども言いましたが
この考え方は、今でも変わっていません。
話が逸れるけど、大事なことなので話しますが
パクるって、悪いことじゃないです。
むしろ、パクることは人間を成長させる。
一般的には、パクる=悪い
って語られることが多いですよね。
しかし、実際は世の中パクリばっかです。
例えば、
本屋に行けば、たくさんの“説得術”に関する本があるけど
そのほとんどは、2000年以上前にアリストテレスが唱えた
弁論術と言ってることはほとんど変わりません。
みんな、アリストテレスをパクってる。
アップルの創業者、スティーブ・ジョブズだって
ウィンドウズをパクってパソコンを作ってる。
音楽なんて、パクリなんて山ほどあるし
同じコード進行の曲がゴロゴロ存在する。
名曲になりやすいコード進行っていうのがあるくらいだし。
世の中パクリばっかです。
スマホだって、iphoneが出てから
同じような機能を持つAndroidが山ほど出たし。
野球界は、アメリカがセイバーメトリクスを取り入れてから
ホームラン数が伸びてから、日本も取り入れ始めた。
画家として有名なダリはこんな言葉を残してるくらいです。
“「何もまねしたくないなんて言っている人間は、何も作れない」”
著作物の丸々コピーはダメだけど
基本的に、結果を出したいのであれば
結果が出ている人をパクるのが早いです。
モテてる人のファッションを真似してみるとか
モテてる人の言動を真似してみるとか
真似ってダサいって思ってる人ほど
他人から見たらめちゃくちゃ痛いやつ
になってることなんていくらでもあります。
話を戻すと、
僕はとにかく、
当時No.1のSさんの金魚の糞になって
あらゆることを吸収して真似しまくりました。
だから、エースであるKちゃんと出会う前も
焦ることなく、毎日を淡々と
やるべきことをやり続ける
という感じで過ごしていました。
そのおかげか、売上こそは伸び悩んだけど
毎月新規の指名客は増えていったし
常連さんもあまり切れることなかったです。
そして、ある日、Kちゃんと出会いました。
ちなみにKちゃんは、No.1のSさんのお客さんの友達として
店に初回客として遊びに来ていた子でした。
(業界用語で、Sさんのお客さんの枝と言われます。
Sさんのお客さん=幹 その友達=枝)
僕は、Sさんの金魚の糞状態だったので
Kちゃんとかなり長い時間話すことができました。
そこで、かなり気に入ってもらって
その日のうちに指名してもらいました。
この段階では、僕はKちゃんが
まさか自分のエースになるなんて
思ってもいませんでした。
Kちゃんにも
淡々といつも通りの接客をした。
・自分のテーブルが一番盛り上がってることを目指して
・Kちゃんとの会話をメモして、興味関心をリサーチしてそれに合わせて会話をして
・ナンバーワンになりたいってことをちょくちょく伝えていた(理由も話す)
・自分からお酒を煽ることはしなかった
すると、ある日すごいことが起きました。
僕にサプライズで、Kちゃんが勝手に
20万円のシャンパンコールをしてくれたのです。
僕がいたお店では、15万円以上のお酒を入れると
キャストが全員でシャンパンコールをする“オールコール”
という特別なコールが行われます。
普段は、お客さんはサプライズでやってるつもりでも
裏で「お前の所にサプライズでシャンパン入るよ」
ということを事前に共有される裏事情があるのですが
(まあ店によると思うけど、僕の店では事前共有があるのが普通だった)
僕はオールコールをするのが初めてだったので
お店側もそれを計らってか、
僕には完全にサプライズでオールコールが始まりました。
店の照明が落とされて、
シャンパンコールが始まる。
僕は、自分のテーブルではないって思ってるから
キャストに混じってオールコールをしている。
そしたら、まさかの自分のテーブル!!
僕は、死ぬほど驚いたことを覚えています。
売れてる人にとっては、15万円のボトルは普通かもしれないけど
売れていなかった僕にとって、15万円のボトルが入ることは特別すぎた。
その日から、Kちゃんは覚醒しました。
毎回、お店に来る度に会計は10万円を超えていました。
そして、オールコールをしたその月に僕はナンバーに入りました。
確か、ナンバー4だったと思います。
そこから、僕はいかにKちゃんに飽きられないか?
を考えて、ひたすら接客していました。
人は飽きる生き物です。
僕もあったし、他のキャストもあったけど
これまで毎日のように来てたお客さんが
ある日突然来なくなって
蓋を開けてみたら、別の店に行ってた
なんてことはよくあります。
毎接客で、新鮮さを与えたい。
何か新しいことをし続けたい。
僕はそう思って、イベントでもなんでもない日に
コスプレをして出勤したり
何もない日にプレゼントを渡したりしていました。
ちなみにこれは、他のお客さんに対しても同じで
毎回新鮮さを与えるって視点は持っていました。
Kちゃんも僕に飽きることなく
毎回10万円以上
イベントの日には、30万円以上を
コンスタントに使ってくれました。
そして、9ヶ月めに僕はナンバーワンになりました。
Kちゃんからの売上が約半分を占めていました。
Kちゃんに影響されてか、他のお客さんからの売上も
過去最高に上がりました。
その後も、僕が辞めるまでKちゃんは
毎回のように高級ボトルをおろしてくれました。
今更話すのですが、僕もKちゃんもお酒自体はあまり飲めませんでした。
お前ホストなのに飲めないのかよ!って思う人がいるかもですが
僕はホストなのに飲めませんでした。
だけど、僕はお酒が飲めないけど、
Kちゃんは来る度にお酒をおろしてくれます。
ある日僕は聞きました。
「どうして毎回お酒飲めないのに、お金使ってくれるの?」
すると、Kちゃんはシンプルに
「喜んでる姿見るのが楽しいから」と答えました。
Kちゃんは、ありがたいことに、
お酒に対してではなくて、
“僕との時間”にお金を使ってくれていました。
そこで、僕は、あることを試してみようと思いました。
それが、題名にもあるように、
水がいくらで売れるだろうか?
ということでした。
本当だったら、
水=100円 でしかない。
けど、
水+僕=?円 になるんだろう?
という発想でした。
Kちゃんが、お酒に対してではなく
僕と一緒にいることに対して価値を感じてくれて
お金を払ってくれているのだとしたら
水だって高価で売れるはずだ!!
僕はこんな仮説を立てました。
Kちゃんに言いました。
「ねえ、このボルビックで
シャンパンコールしたら前代未聞じゃない?」
すると、Kちゃんは財布の中身をみて
「今こんだけあるけど、20万円だったら出せるよ!
けど、それってお店的に大丈夫なの?」
Kちゃんは拒否することなく
店に対する謎の気遣いをしつつも
快諾してくれました。
その時持っていたお金を全て使って
水をおろしてくれました。
僕はシャンパングラスに
ボルビックを注いで
Kちゃんと乾杯しました。
20万円で水を売る。
これができたのは、
Kちゃんが
僕自体に価値がある
と感じてくれたからこそ
できたことです。
そもそも、ホストで売られているお酒は
原価の10倍という破格で売られているので
冷静に考えたら、それを買うのは論理的じゃないです。
そのお酒が本当に飲みたければ
コンビニとかドンキとかネットショップとかで
買った方がよっぽど賢い選択です。
しかし、なぜ10倍もする値段でお酒が売れるのか?
それは、お客さんが、
キャストと共有する時間に
キャストと飲むお酒に
価値を感じてくれているからに他なりません。
10倍の値段から原価を引いた金額は
キャスト自体の価値という訳です。
僕は、ホストをすることで
自身に価値をつけることの重要性を学びました。
ホストでは、自分自身の価値=金
にダイレクトになりますが
これは普通の男女関係においても言えることです。
価値がある男に女は寄ってきます。
人は価値がある人と時間を共にしたい。
これは誰しもが当然持っている感覚です。
価値がある男が
魅力的な女性と時間を共にできるし
魅力的な女性とセックスすることができる。
様々な要素が価値になり得ます。
外見のよさ
ファッションセンス
話の面白さ
共感の深さ
場の空気の作り方
時間の使い方
自分の魅せ方
エンターテイメントする力
頭の良さ(知識の量)
セックスのうまさ
お金の使い方
自分自身に価値を積み上げることでしか
女性は寄ってこないです。
ホストをして僕はこれを心底痛感しました。
僕が価値をつけろ魅力をつけろ
って話しているベースはここにあります。
価値をつけることで味をしめた経験があるのです。
しかし、もったいないことに
世の中には
自分なんて…
という自己表現をする人がいます。
本当にもったいないです。
それは、自分で自分を
価値がない人間だ
と周りに言っていることになります。
残念ながら、価値がない人に
人は寄ってこない。
ちゃんと自分自身を磨いて
どんと構えとけばいいのに
自分なんて…
って言うことで、人は離れていく。
勿体無さすぎます。
自分自身を磨いて
魅力的になって価値をつけたら
自信があろうがなかろうが
自信がある振りをして
堂々としているべきです。
他人からしたら、女性からしたら
内心どう思っていようが関係なしに
自信がある人と関わりたいものです。
だいぶ長々と書いてしまいました。
要約すると、
自分自身に価値をつけること
これは男女関係において最も大事なことです。
それを差し置いて、“楽にモテる”
みたいな方法論はないです。
あったとすれば、結果的には
価値がある男になっているパターンです。
ちなみに、僕は、
楽に自分自身に価値がつく方法があるのであれば
それは進んでやるべきだって思ってる人間です。
楽で価値もつかないことよりは
しんどくて価値がつくことをすべきだけど
楽で価値がつくことがあるんなら
しんどくて価値がつくことよりも
優先してやっていいと思います。
例えば今回の話にあったように
結果が出ている人を徹底的にパクる
って言うのは、割と
楽に価値がつく方法の1つだと思います。
目的は、価値を自身につける。
手段はなんでもいい。
まとめるとこんな感じかな?
ではこの辺で。
まこまこより。